日本へ入国する外国人の数は年々増加傾向にあり、2013年には初めて1000万人を超え、2015年には1900万人も超えました。
けれども実は、労働力としての人材は慢性的に不足しており、現在、先進国間では、外国人労働力の獲得競争が激化している状況です。
既に、人材不足によって閉店を余儀なくされているチェーン展開のレストランも出ており、この状況は、オリンピックを数年後に控えている日本にとって、とても深刻です。
ちなみに在留外国人の内訳としては、中国や韓国などからの中長期在留者が減少し、ベトナムやネパール、台湾、フィリピンからの流入が増えており、彼らの中では、 行き先の国としては、ドイツが人気のようです。
日本と同様に高齢化が進み、労働力人口の確保が求められるドイツでは、積極的な外国人労働力の受け入れを進めており、既に、多くのベトナム人が定住していることもあって、ベトナム人にとっては安心して行きやすい国、ということになるようです。
日本は元来、外国人の受け入れには消極的であり、その待遇面などへの配慮は、他の先進国に遅れをとっていると言えるかもしれません。
今後、優秀な人材を日本に積極的に招き入れていくためには、受け入れ体制の整備や、在留外国人が働きやすくなるための環境確保が求められるのではないかと思います。
その上では、調停というのも、大きな役割を占める可能性もあるのではないか、と思っています。
外国人と企業の間で、文化や慣習の違いから起きるトラブルなどを、前向きに解決することができる調停は、在留外国人が増える、あるいは、増やさざるを得ない日本にとって、貴重な制度になっていくと思います。