世の中は空前の猫ブーム。書店には猫の写真集があふれています。最近では猫専門の書店もあって人気を集めているそうですね。ペットショップでも最近は子犬よりも子猫のほうを多く見かけるようになりました。犬ブームから猫ブームへ。これも時代の流れというものでしょうか。
さて、ペットショップで見かけると可愛くてついつい買いたくなってしまう、子犬や子猫ですが、生まれてすぐの子たちは販売できない決まりがあるのをご存知でしょうか。人にもありますが、犬や猫にも社会化と呼ばれる時期があって、この時期に子犬や子猫は母親や兄弟たちと触れ合って過ごすことで社会のルールを学ぶのだそうです。この時期にしっかりルールを学んでおかないと、後々、周りや飼い主さんとうまくやっていけないタイプになってしまい問題行動を起こす子になりやすいと言われています。「三つ子の魂百まで」とは犬猫の世界でも通用する言葉ですね。
この社会化の時期を子犬子猫たちにしっかり過ごしてもらうために、幼齢の販売制限というものが法律(「動物の愛護及び管理に関する法律」)で定められています。法律上では生後56日(8週間)を経過しない子犬や子猫は販売、引き渡しだけでなく、展示も禁止されています。「法律上で、」と書いたのは法律が施行されてから移行措置というものが設けられていて、段階的に56日に引き上げられることになっているからです。つい先日の9月1日には49日(7週間)に引き上げられましたが、それまでは45日とされていました。今後の引き上げ時期はまだ決まっていませんが、最終的には56日になる予定です。
かわいい盛りの子犬や子猫だからこそ見たい、飼いたい、という気持ちにもなりますが、あと少し親兄弟と一緒に過ごす時間を我慢して待ってあげましょう。
※なお、親兄弟と一緒に飼養している状態を購入予定者に見せる(展示する)ことは禁じられていません。