忘年会など,職場の人たちとのおつきあいが増える時期になりました。
日本人同士であっても,異なる世代との宴会でマナーが違って戸惑ったり,話題に困ったりすることがあると思います。まして外国人が相手となると,どうおつきあいをすればよいのかと戸惑う人もいるでしょう。
たとえば,そもそも,職場の外国人を仕事の後に酒の席に誘うことについて,
「外国人は,仕事の時間が終わればプライベートな時間を大事にするから,仕事の後に職場の人間と過ごすことを好まない。誘うと迷惑になる。」
といった話をどこかで聞いたことはありませんか。
たしかに,特にこどもがいる人には,プライベートな時間を大事にする傾向があるようです。
しかし,もし,自分が外国で働いて一人暮らしをしている場合に職場の同僚から酒の席に誘われたらどう思うか,想像してみるとどうでしょうか。
むしろ,誘われたらうれしい場合もあるとは思いませんか。
その国の食文化に興味がある場合に,自分一人では入りにくいような地元の人でにぎわう店に食事に誘ってもらえたら良いチャンスだと喜ぶかもしれません。
外国人の場合でも,同僚からのお誘いをどう受け止めるかは,その人の好みや事情によって違うでしょうから,誘っては迷惑だろうと決めつけず,試しに誘ってみると良いと思います。
(なお,「本当は酒の席に行きたくなくても,職場の人に誘われたら無理をして来るのではないか?」と心配する人もいるかもしれませんが,おそらく,たいていの外国人は,本当に嫌だったらきっぱりと断ります。)
考えてみたら,仕事帰りに飲みに行くことを好むかどうかは,日本人の場合でも,人それぞれです。
外国人だから,日本人だからと最初から決めてかからず,「その人個人はどうなのか」を考えてみること,相手に確かめてみることが,おつきあいをする上で大切ではないかと思います。