新年あけましておめでとうございます。
新しい一年のスタート。
2017年は酉年ですね。
酉は「とりこむ」という言葉に通じるため、商売にとって縁起が良いといわれています。
ところで皆さん、疑問を持ったことはありませんか?
なぜ干支に使われている漢字は、本来の動物を表す漢字と違うのでしょう?
酉年は何故「鶏年」ではないのか。戌年はなぜ「犬年」と書かないの?
というわけで、新年最初の動物コラムは干支についてのお話をご紹介します。
干支といえば、順番にまつわる民話が有名なので、ご存知の方も多いことでしょう。
ストーリーの概要はこうです。
昔々、ある年の暮れに神様が動物たちに御触れを出しました。
「元日の朝、一番早く新年の挨拶に来た者から12番目の者までを、
それぞれ順に一年間動物の大将にする」
動物たちは、我れこそはと一等賞を狙います。
ところがネズミにイジワルされ、集合日を一日後と教えられた猫は、干支に入ることができませんでした。それで猫は今でもネズミを恨んで追い回しているんです。
さらに、歩くのが遅いからと早めに出かけた牛の背中に、こっそり乗ったネズミは、ゴールの直前に牛の背中からポンと飛び降りまんまと一等賞に!
というお話ですが、じつは干支の順番は動物の性質や優劣などで決められたものではなく、もともとの漢字は動物と全く関係のないものでした。
「干支(えと・かんし)」とは、本来「十干十二支(じっかんじゅうにし)」の略で、十干は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素、十二支は子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の12の要素を意味し、あわせて干支と呼ばれています。 中国やアジアなどの地域において、主に日、月、年や時間、また角度、物事の順序などを示すのに考え出され、用いられたものです。九星気学など占いに詳しい方は馴染みがあるかもしれません。
もともとあったそれらの漢字に、身近な動物を半ば強引に(?)当てはめて一般庶民に普及させたのが現在の十二支の始まりと言われています。というわけで「酉」という漢字を「鶏」、「戌」という漢字を「犬」と読むようになったんですね。なぜ現在の12種類の動物が選ばれたかは諸説あり、謎に包まれたままだそうです。
他にも干支にまつわる故事等は数多くありますが、
仲の悪い例えとしてよく使われる「犬猿の仲」。これも十二支からきているようです。
神様のところに行く途中で犬と猿が喧嘩をしていると、十二支で間に入る酉が仲裁したとのこと。
今年は酉年、わたしたち行政書士ADRセンター東京も、皆さまの仲をとり(酉)もつことができますように。