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「地域猫シンポジウム2015」を開催いたしました!

平成27年2月27日、行政書士ADRセンター東京では、地域猫をテーマにした公開イベント「地域猫シンポジウム2015」を開催いたしました。

「地域猫シンポジウム」の開催は昨年に引き続き2回目となりましたが、今回は、地域猫団体や行政書士はもとより保健所の職員や区議の方々にもお越しいただき、参加者は総勢142名となりました。改めて、さまざまな分野の方が「地域猫」というテーマに関心を持たれていることが伺えました。

地域猫シンポジウム2015

シンポジウムのプログラムは2部構成で、第1部では、東京都職員および地域猫団体の方による地域猫活動の事例発表等を行いました。第2部では、当センターの調停人が地域猫に関するトラブルを題材に、模擬調停を披露いたしました。

地域猫トラブルの解決にADR!
『地域猫シンポジウム2015』概要

日程 2015年2月27日(金)
時間 18:00~20:00(受付:17:30〜)
参加費 無料

第1部 地域猫団体等による「事例発表」

事例発表者
  • 東京都福祉保健局健康安全部環境保健衛生課:動物管理係 山崎翔子氏
  • 渋谷区動物愛護推進ネットワーク:代表 亀岡晶子氏
  • NPO法人東京キャットガーディアン:代表 山本葉子氏

第2部 当センター調停人による、地域猫トラブルをテーマにした「模擬調停」

第1部 事例発表の詳細

山崎翔子氏

東京都福祉保健局健康安全部環境保健衛生課動物管理係 山崎翔子氏からは、東京都の組織及び動物に関する業務の紹介の後、東京都動物愛護管理審議会による答申(平成11年3月29日)に基づく、猫の適正飼育推進策の経緯及び現在の取り組みについて説明がありました。東京都では「飼い主のいない猫」を排除するのではなく命あるものとして捉え、猫の問題を地域の問題として住民が主体的に解決していくという考えに基づき、現在、飼い猫への対策としては、猫の飼育三原則「室内飼養、不妊去勢、身元表示」の普及啓発を行い、飼い主のいない猫への対策としては、地域住民、ボランティア及び市区町村の協働を支援しているとのことです。

亀岡晶子氏

渋谷区動物愛護推進ネットワーク代表 亀岡晶子氏からは、横浜市磯子区で始まり全国に普及した地域猫活動のあゆみを説明するとともに、自らの団体の活動についての紹介がありました。地域猫活動の主軸は「繁殖制限」と「適切な世話管理」であり、平成16年の団体設立以来、2360頭の地域猫の不妊去勢手術をサポートしたとのことです。また、猫を捕獲して、不妊去勢手術をした後、再び地域に返す「TNR(トラップ・ニューター・リターン)」活動について、写真を交えて詳しい説明がありました。

山本葉子氏

NPO法人東京キャットガーディアン代表 山本葉子氏からは、自らの団体の活動について、「足りないのは愛情ではなくシステムだ」というスローガンを掲げて、特定の人に大きな負担をかけずに活動を続ける・次につなげるというビジネス感覚を大事にしていること、猫の譲渡事業開始以来、猫の譲渡数は4000頭を超えたこと、また、エンターテインメントの手法を用い「楽しい・かわいい」企画を行い一般の人を呼び込んでいることなどが説明されました。

第2部 模擬調停の詳細

模擬調停

当センターの調停人3名による、模擬調停を実施いたしました。内容は、公園で猫に餌やりをする人と、その猫に自宅の花壇を荒らされて困っている人との間の架空のトラブルです。
今回は、当事者が一応の合意に達するまでの流れをご覧いただけるように、脚本をコンパクトにまとめて、ご覧いただきました。
ご参考までに模擬調停のあらすじを以下に記載いたします。

模擬調停 あらすじ

当事者Aさんは、郊外の町の、公園の隣の一軒家に暮らしています。
Aさんは、夫とは若い頃に離婚しており、女手一つで育てた息子は5年前に結婚して隣町に住んでおり、一人暮らしです。近所付き合いはあまり好きではなく、普段は花壇の手入れだけが楽しみです。
ところが最近、丁寧に手入れをしている花壇が、猫に荒らされるようになりました。どうやら猫のトイレになってしまっているようです。いったいどこから猫が来るのか。観察して見ると、どうやら公園で餌やりをしている男性がいるようです。

ユキマサくん

よくよく見てみると、公園の向こう側のマンションに住むBさんです。しかも最近、子猫まで生まれたようです。困ったAさんは、3回ほど、Bさんが餌やりをしている時に、「餌やりをやめてください」と言いに行ったのですが、Bさんは逃げてしまって、話になりません。
悩んだ結果、Aさんはインターネットで調べた、行政書士ADRセンター東京に申込んでみることにしました。

この模擬調停で、当センターが採用する、「対話促進型調停」の魅力が少しでも伝わっていれば幸いです。

なお、このシンポジウムには、行政書士会のキャラクター「ユキマサくん」も来場しました。ユキマサくんが会場の入口でお出迎えとお見送りをし、来場者の方々の多くが、握手や記念撮影をされていきました。