自転車事故に関するトラブルトピックス

【コラム】走って良い路側帯はどっち?

rosokutai道路には、車道のほかに、「歩道」や「路側帯」がありますよね。

「歩道」とは、道路を縁石やガードレールなど、物理的に区画することで設けられた、歩行者用の通行部分です。自転車で歩道を通行する場合には、「車道寄り」の部分を徐行しなければならず、歩行者の進行を妨げるときは、一時停止をしなければなりません。

一方、「路側帯」とは、歩道が設けられていない道路において、道路を白線によって区画することにより設けられた歩行者用の通行部分です。

つまり、歩道と路側帯は同時には存在せず、歩道があれば、あるいは、道路の歩道がある側には、路側帯は作れないということになります。

ところでこの路側帯、自転車が通行する場合に、ルールがあることはご存知でしょうか?

実は今までは、自転車は、路側帯では双方向に通行が可能でした。道路の両側に路側帯がある場合には、右側の路側帯を走っても良いし、左側を走っても良い、というルールになっていました。

しかしこのルールでは、道路の右側にある路側帯を通行していた自転車が、交差点でそのまま右折しようとした場合、右側の道路から左側通行でやって来た自転車が左折しようとしていた場合に、容易に正面衝突してしまうことになっていました。

そのためH25年の12月、道路交通法が改正され、自転車が路側帯を走る場合には、道路の「左側に設けられた路側帯のみ」を通行できる、というルールに変わりました。

なお、2本の白線で区画された路側帯は、「歩行者用路側帯」です。そのため、自転車は通行できません。似ているようで非なり、ということで注意が必要ですね。また、その2本線が、点線と直線の組み合わせの2本線であった場合は、基本的には普通の路側帯ということですが、駐停車は禁止になります。

自転車は日常的な乗り物で、車のように免許も必要なく、法律についてはあまり意識する機会は少ないかもしれません。でも、自転車も軽車両として、道路交通法においていろいろな決まりが定められていますので、自転車に乗る人はぜひ一度、確認してみるのも良いかもしれません。